クリスマスバージョン3 誕生秘話 

 

  〜 造型屋 葛西儀さんと、幽霊ゾンビとちぃちゃんと 〜

 

 

 

2007.12.14(金)〜25(火)の二週間。 お化け屋敷”台場怪奇学校”にて

サンタに会えるお化け屋敷は開催され、3年目となった今回も大盛況にて幕を閉じた。

  

クリスマスバージョン3(PDFファイル)

 

今回、ダークサンタと並んで登場した少女『ちぃちゃん』

この精巧な人形の表情がどのようにして作られたのか、

 

今、明かすことにしよう・・・。

 


大阪からのお客様

 

時は、2007年の夏にさかのぼる。

葛西儀さんという方が、お化け屋敷に来られた。

なんとこの方は、台場怪奇学校のうわさを聞きつけ、はるばる大阪から東京へとやってきてくださったのだった。幸いお化け屋敷も大変気に入って頂けた。人形などを製作する特殊造型屋と聞いて、平野幽霊と齊藤ゾンビは、葛西さんと(短い時間ではあったけれど)いろいろな話をした。

 

そして、きっかけは平野の冗談だった。

 

『夏のイベントで、生首をもたせるイベントをやろうと思っているので、何か生首作ってくださいよー!』

 

律儀な葛西さんは、平野の冗談を真に受けてしまい、生首の造形物の製作を検討してくれたようだった。しかし、急すぎて間に合わない為、『いつか必ず人形を作ります』との手紙をくれたのだった。

 

 

 

約束の人形を作ります

 

のんきな平野はすっかり夏のことなど忘れ、クリスマスはどうしようかと漠然と考えていた。そんな秋のある日、葛西さんからメッセージが届いた。

 

『約束の人形を作ります。』

 

そこから、クリスマスバージョンの構想が一気に加速していった。

どんな人形をつくろうか?

 

平野は演出を全面的に担当する齊藤がどんな恐い人形を作らせるのか楽しみにしていた。

しかし齊藤は、葛西さんにとんでもない要求を出していた。

 

 

 

 

無表情で。ただし内面は次の通りに。

 

[サンタクロースVSダークサンタクロース 〜闇に墜ちた少女を救え]

全てのストーリー:この物語は、ある一人の悲劇の少女ちぃちゃんの話から始まる。


学校ではいじめられ、親は借金まみれで家庭は崩壊。
登校拒否になり家に引きこもりになるが、家では家庭内暴力に遭う毎日。
ある日、ちぃちゃんは、家を飛び出し廃墟となった学校へと引きこもってしまう。
そして、ちぃちゃんは、誰にも見付かることなくその廃墟となった学校で衰弱死体となって発見された。
信じるものを全て失い、この世を去ったちぃちゃん。
彼女は、みんなが幸せに過ごす聖なる日[クリスマス]を憎んでいた。
みんなの幸せを妬んでいたのです。
そして、そのクリスマスへの妬みの念が死の力を持って更に莫大となり、[ダークサンタクロース]という最強の悪霊を誕生させてしまった。
ダークサンタクロースは、幸せを引き裂く極悪なサンタクロース。
クリスマスを暗い日にしようと今ダークサンタクロースが廃墟から出ようとしている。
そして、それを察知したサンタクロースが台場怪奇学校に訪れた。
ダークサンタクロースが外に出ない様に闘っている!!!!
だが、サンタクロースは、ダークサンタクロースを倒すことが出来ないのだ。
それはちぃちゃんの怨念が強過ぎるから・・・サンタクロースの力をもってしても彼女の世の中を憎む怨念を消す事は出来ない。


そこで、みんなの力を貸してください。

サンタクロースが用意した、この[トナカイの涙]

 

これをみんなでちぃちゃんに渡して来て、みんなの[幸せ]と[人の温かい気持ち]を分けて来て下さい。


ちぃちゃんの心を救うのは、一人一人の人間の心の温かさなんです。
彼女の心を救って来て下さい。

 

 

 

という表情で。?????


うわー。長島監督の指示みたいだなあ・・・。平野はそう思ったにちがいない・・・。

 

要は、”酷い目にあって人を信じられなくなった子供のうつろな表情。”と付け加えて葛西さんに最終的な依頼をしたわけで。

 

きっと、葛西さんも、たくさんの人形を作られているがこのような依頼は初めてだったであろう。

 

普通は、口がさけてるとか。恐ろしい目とか。なはず。

 

それを、一見無表情だが、人を信じられず、人を憎む少女。その難しい依頼を葛西さんは我々に時々報告を入れながら、期限どおりに完成させていった。

 

そしてその少女が我々の元に届けられた。

 

 

 

 

 

その少女は、生きているようだった。

 

 

 

 包丁を、持せてみました・・・

 

目を合わせていると、

抱きしめたくなるような悲しい表情と、

しかしそれを拒絶するような強い意志を持った少女。

 

この少女の心を開きたい。

平野と齊藤は、本気でそう思いました。

 

そしてクリスマスバージョンは無事に開催され、

12月25日までの短い間に、1000人以上のお客さんが、

トナカイの涙という宝石を届けてくれました。

 

 

宝石をあげて幸せをわけてあげると、笑ったように見えるちぃちゃん。

 

 

ここは、お化け屋敷です。

でも子供だましだなんていわせません。

 

一人でも多くの人が幸せな気分になれるように。

一人でも多くの人が不幸な気分から救われるように。

 

 

メリークリスマスが届きますように。

 

 

 

こんな素晴らしい人形を作って頂いた葛西さんに心から感謝いたします。

 

葛西儀さん へのお仕事の依頼はこちらまで 
e-mail : kasai19860214@etude.ocn.ne.jp   

 

 


 

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